2018/10/16

大学入試英語を固めるのにかかる時間【私立医科大学編】

数学と化学に続いて英語について書いてみます。
英語は地道な努力が必要ですが近道はあります。

私大医学部合格ラインは模試(河合塾全統記述模試)で偏差値68が必要です。ずばり,1年6か月は必要です。

私の指導経験から言えるのは,前提条件として以下の3点は必須です。

1.受験勉強開始時の偏差値が55以上
2.現役生の場合は1日2時間の勉強時間を確保できる
3.中学文法はマスターしている

失敗する生徒さんで多いケースが【中学文法】が不完全な場合です。

では,スケジュールを見て行きましょう。

【1】単語

代表的な単語集では約2000語を収録してあります。ただし,医学部といえども2000語は必要ありません。1500語です。

たとえば,「システム英単語」の場合は第3章までの1685語(第5章「多義語」の181語は必要です),「英単語ターゲット1900」ではSection15までの1500語です。

単語は始めから同じペースで進めるのではなく,1周目は覚えるのではなく読み流して2周以降に覚える作業に入るのがコツです。

【1周目】 1日100語を眺める→15日で終了
【2周目】 1日50語を覚える→30日で終了
【3週目】 1日50語を覚える→30日で終了
【4周目】 1日50語を覚える→30日で終了

105日,3カ月半で完成します。
完成の目安は
2周目で50%の単語の【英語→日本語】,3週目で80%の単語の【英語→日本語】,4周目で90%の単語の【英語→日本語】が正答できるレベルです。

【2】熟語

熟語集として出ているものには1000語前後が入っています。この中には中学レベルのものも入って水増ししてあります。高校入試を経験した生徒さんが新たに覚える必要があるのは500語です。

使い勝手良いのは「Next Stage」の「Part 3 イデオム」の約500語です。解説には書き換え等のイディオムも入っていますので基本的なレベルとしては十分です。

進め方は単語と同じで,一周目は見るだけで2周目から覚えるようにします。

【1周目】 1日100語を眺める→5日で終了
【2周目】 1日50語を覚える→10日で終了
【3周目】 1日10語を覚える→50日で終了
【4周目】 1日10語を覚える→50日で終了

115日,つまり4カ月弱で完成です。
完成の目安は、2周目で50%の熟語の【英語→日本語】,3週目で80%の熟語の【英語→日本語】と書き換え表現,4周目で90%の単語の【英語→日本語】と書き換え表現です。

【3】基礎文法

市販の参考書,問題集は適当なものがありません。塾,予備校で入手できる「高校リード問題集」を使います。「A」と「B」がありますが高校2年時点で高校文法が一通り終わっている場合は「B」を使います。

一般的に売れている「Next Stage(通称「ネクステ」)」もよくできていますが,演習問題が少なすぎます。1テーマについて1問で編集してあるので,解答を暗記してしまって単語が変わっただけでも模試で正答できない受験生を何人も見てきました。

「高校リード問題集」は解説も良く書かれていますが自習は難しいので,誰かのアドバイスをもらいながら進めるのがベストです。自習が難しいのは,演習問題の難易度と出題頻度が分からないために全ての演習問題を完璧に仕上げようとして無駄な時間をかけてしますケースが多いからです。問題集で100%できるようにするのは,基礎問題集以外では無駄です。22章まであるので,1週間で1章を進めて約6ヶ月かかります。ただし1周では定着しないので,2周目が必要なので1年間で終了します。2周目も全問を解くようにします。文法は問題を見た時にテーマは何かが分かるようになるのが最終目標です。つまり,出題者の意図(何を確認したくて作った問題か)が分かり,選択問題の場合は問題を見た瞬間にダミーの選択肢までが頭に浮かぶ【思考回路】ができあがれば間違うことはありません。

まとめると以下のように進めます。
【1周目】 1週間で1回→22週間で終了
【2周目】 1周目と同様→22週間で終了

44週間,つまり1年弱で完成です。
完成の目安は2周目の正答率が95%です。

【4】文法演習

項目別に整理してある問題集が終わったら,ランダムに配置してある問題集を使って実戦形式で演習します。

「英文法ファイナル問題集(標準編)」を使います。10回に分かれていて,各回に選択問題,整序問題,正誤問題が入っていて,解説が詳しくポイントを要領よくまとめてあります。

以下のように進めます。
【1周目】 1週間で1回(50問)→10週間で終了
【2周目】 1周目と同様→10週間で終了

約5か月で終了します。
完成の目安は2周目で正答率が95%です。

 

若干古い問題が入っているので「全演習ファイナルステップ」(学校専売品)で仕上げに入ります。非売品で塾や予備校でしか入手できませんが、市販品と違って頻繁に改定して最新の問題を収録しています。解説も詳しくハイレベルな問題も扱っています。

以下のように進めます。
【1周目】 1日で1回分→14日で終了
【2周目】 1日で1回分→14日で終了

28日,つまり1ヶ月弱で完成です。
完成の目安は2周目で正答率が95%です。

【5】長文演習

私立医科大学の場合は単語集の70%が完成(英→日)していることが前提です。
医学部の場合は長文のテーマが文系、理系を問わずに出題されます。 まず、各テーマごとの論旨の流れを把握するために100~300語の文を和訳します。文の構造分析、日本語として自然な和訳は当然ですが、テーマごとの背景知識をインプットします。

最初の教材としては「西きょうじの英文読解+英単語」(絶版:入手不可能な場合は「リンガメタリカ」)を使って以下のスケジュールで進めます。

【1周目】 1週間で5問→10週間で終了
【2周目】 1周目と同様→10週間で終了

約5か月で終了します。
完成の目安は、2周目で読みながら完全に全訳できるレベルです。

 

次に500~1000語の長文を速読するための方法と実践的な問題演習に移ります。
長文の読み方には方法があります。単語と文法が完璧でも読めるものではありません。
全体の構成、抽象から具体化の流れ、具体例と根拠の配置、言い換えの法則を把握したうえで初めて英語が流れるように読めるようになります。

パラグラフリーディングと呼ばれている方法で長文の流れを大まかに把握して、注目すべき個所を短時間で探し出す演習を繰り返します。
「パラグラフリーディングのストラテジー②実践編 私立大対策」を以下の通り進めます。

【1周目】 1週間で5問→4週間で終了
【2周目】 1週間で10問→2週間で終了

6週間で終了します。
完成の目安は2周目で100%の正答率です。

【6】過去問演習

私大医学部の問題は各校のパターンがほぼ決まっていて、パターンを覚えて時間配分と解答順を決めておかなければ合格ラインには達しません。取り掛かる時期を間違えている受験生が多いようです。9月には志望校の1年分を解いてみて実力と合格ラインのギャップ、問題の相性を確認します。11月に2回目、12月に3回目を解くようにします。
問題の中には受験生レベルでは解答不能な「捨て問」もあるので、アドバイスを受けながら進めて下さい。
10校程度は受験するので3年分を解きます。

【1回目】 1年分を10校→10日で終了
【2回目】 1年分を10校→10日で終了
【3回目】 1年分を10校→10日で終了

1か月で終了します。

【7】全体的な進め方

いかがでしたでしょうか。是非参考にしてみてください。

講師:日野敏彦

豊富な指導経験による英語知識を駆使し,皆さんの英語ギライを克服します。どんな英語の質問に対しても,落ち着いた聞きやすい声で優しく答えてくれますよ。受験英語だけでなく,ビジネス英語・TOEIC対策もこなすオールラウンダーで,ジャズと空手が趣味の温和な性格の持ち主です。

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