2017/9/22

担当講師は教祖?

保護者様からいただいた質問に次のようなものがありました。

【質問】これまで高校1年生から2年間教わってきた家庭教師の先生がいました。定期テストの点数は上がり、信頼していたのですが、高校3年生になり、模試では志望校でE判定ばかりで、このままの先生でよいのか、先生を変えるべきか、不安になっています。どうしたらよいでしょうか?

【回答】
これまでの指導経験上、申し上げられることは、先生はある種、教祖的な(ほど信じられる)存在であった方が伸びやすく、最も重要な点は「その先生を信じてついていけるか」です。

もちろん先生も人間なので、100%ということはあり得ません。
「どんな生徒でも、生徒または保護者の希望の期間で、第一志望校に100%合格させられる」といった奇跡を起こせる先生は、私も20年近く講師として歩んでいますが会ったことはありません。(そう謳っている先生または塾があったら疑うべきたと思います)

実際、当塾でも合格率が高い先生はもちろんおりますが、生徒さんによっては相性が合わない、または、伸びるのに時間がかかるということもありますし、逆に、とっつきにくく、体験授業での継続率は低い、つまり人気講師とは言えない先生でも、生徒との信頼関係が強固で、生徒がそれを愚直に信じてついていった結果、成果につながり難関大学の志望校に合格したという例もあります。

いずれにしても「すべての道(=先生)はローマに通じる」というのが私の実感でして、多少遠回りであっても、その先生を信じてついて行けることができれば(時間差は多少あれど)結果に結びついていくはずです。逆に、様々な先生や塾をウィンドウショッピングのように比較して「より効率的に短時間で伸ばせる先生はいないか」「より合格率の高い先生がいいのではないか」と迷い、浮気しながら受講していると、学習効果は低く、成果も出にくいはずです。

もちろん、先生側がやる気がない、時間を守らないなど、信頼関係を傷つけるような行為を自らしているのは論外なので、そのような場合にはすぐに別の先生を探すのは賢明だと思います。ただ、先生は一生懸命に教えてくれていて、1年以上教わってきて信頼関係も築けていたはずなのに、模試の結果が出ないという理由だけで先生を変えるのは得策でないと思います。

むしろ、最も大切なことは、目先の模試の結果にあまり一喜一憂せずに、生徒本人がその先生の授業を楽しく受けられているかどうか、ということを重視して、ご判断いただくことだと思います。

さらに申し上げると、1科目については担当講師は一人の方がよいです。

これは、先に「講師=教祖」という比喩を使いましたが、二人の教祖がいれば、それは反目し合ってしまうのは必然ですし、講師自身やりにくいです。何よりもご本人が各講師から別のアドバイスをもらって混乱してしまうでしょう。ですので、1科目については、講師は一人に絞るべきというのが私の持論です。

究進塾代表 : 並木陽児

大学受験の化学を教えています。趣味は読書と野球観戦(ベイスターズファン)、カレー食べ歩き、子供の遊び場開拓。1児の父として子育てしていることから、最近は幼児教育にも関心を持っています。

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