X様合格者インタビュー

お名前

X様

合格した大学院・専攻

明治薬科大学薬学部薬学科、武蔵野大学薬学部薬学科、昭和薬科大学薬学部薬学科

出身高校

私立暁星高校

受験した年度

2024年度入試

インタビューQ&A

 

🔵究進塾に初めて来た時の状況
並木:初めて究進塾に来られたときは高校1年生の夏でしたが、そのときは学校でもだいぶ苦労されていたと聞いています。どんな状況でしたか。

X様:教科書だと、指数対数関数などの範囲でした。僕はそのときの学校のテストで、20点とか取ってしまっていて。そうなると、赤点や単位が進学を左右する学校なので、そもそも進級がまずいという状況になり、よい塾がないかなと思って探しました。そのときの僕は、勉強にはほとんど積極的ではなかったから、親に探してもらった感じです。

並木:そうでしたか。

X様:次の範囲が微積や数列だったんですが、究進塾に来てみて通い始めてからは、学校の授業を聞いていて全くわからない状態だったのが、何となくだけど減ったというか、なくなりつつありました。

並木:学校の授業はわかるようになったんですね。

 

🔵究進塾での授業の進め方

並木:A講師にお聞きしますが、学校の授業に合わせて個別指導を進めたんですか。

A講師:当時はまだ高校1年生で、理系文系の選択も決まっていなかったので、大学受験は一先ず置いといて、とにかく学校で赤点を取らないように進めました。進級が危ないっていう話だったので、その対策です。学校が進学校だったので、授業では結構なレベルの内容をすごいスピードでやってしまっていたので、少しでも休んだりするともう全然ついていけないのかなという印象はありました。

並木:先生の個別指導では、学校の授業を追いかける感じですか?

A講師:そうですね。もう付いていくのが精いっぱいで、出そうなところをやるだけでした。当時、究進塾の受講は「週1回90分」でしたので、時間的にもとにかく学校の範囲のところを、言葉は悪いですけど「“付け焼刃”的にとりあえずやっていく」というので精一杯でした。

並木:でも、先の話になりますが、現役のときも浪人のときも、数学が一番得意科目だったように記憶していますが。

X様:数学・・・得意かと言われると、今でもわからないんですけど。

A講師:X様は「得意です」って絶対言わないので。「できるようになったよね」と言っても「いや全然駄目だ」って。だから本当に自己評価が低い中で「まだマシだったって感じ?」と言うと、多分納得すると思います。

X様:そうですね。他があんまりできるようになってなかったから、数学だけ唯一ちゃんと「試験時間を丸々使って解ける」という状態になりました。

A講師:かなり成長したんですよ。でも、本人がそれを認めないので。

 

🔵成績が伸びた実感は

並木先生:例えば高2・高3の定期テストは、数学に限ってもそんなに成績が伸びた感じはなかったですか。

X様:高1、高2のテストに関しては本当に「ただ進学するために高校の勉強を頑張る」という目標だったので、僕自身もそんなに「勉強しなきゃ」という考えは特にありませんでした。やっぱり部活の方がメインだったから。日々勉強してるというよりは、試験前以外も塾には来るけど、試験前が一番勉強する、という感じでした。

並木:そのときは、A講師から宿題は出してたんですか?

X様:出てたと思います。

A講師:一応出してましたよね、プリントね。

X様:そうですね。

並木:それはきちんとやってきてたんですね。

A講師:本当を言うと、もうちょっと増やしたかったんですけど、あまり増やすとプレッシャーになるので「これぐらいでいい?」という感じで様子を見ながら宿題を出しました。それに関しては、真面目にやってました。サボることもありませんでした。

並木:では、数学に関しては変化があったんですね。

A講師:私としては、結構変化を感じました。やっぱり私は、X様を担当していた期間が約3年と長かったので、その成長ぶりはしっかり見えています。
最初に来たときは本当に自己肯定感が低くて、「もう全くわからない、俺は馬鹿なんだ」「本の横書きになっているものが読めない」とか言っていたので。でも参考書もちゃんと読めるようになったし、第2・第3・第4ぐらいの、大きな成長の波がありました。だから本人のモチベーションを上げるために、良かれと思って伸びてると言っても「いや、そんなことはない」「でもそれは前が悪かったから、ちょっと良くなっただけ」という感じで否定はしてました。
でも彼は認めてないかもしれないけど、ちょっとずつというよりも、目に見えるほど大きい成長がありました。覚えているのは、何年生かの夏休みぐらいにガーンと上がって良くなって。また低迷はするんですが、客観的に見て「上がってる」というのは、私は感じてました。

並木:X様にお聞きしますが、高2の間は、大きな変化みたいなものはそんなに感じませんでしたか。

X様:僕は高2に関しても、やっぱり「塾があるから行く」みたいな感じでした。特に、受験を意識して勉強するとかはまったくありませんでした。

並木:「一応、最低限、授業の日とその前日ぐらいはやるか」みたいな感じですか。

X様:そうですね。

 

🔵現役受験期について

並木:高3の受験学年になってから「うまくいったこと」「いかなかったこと」は、どんな点でしたか。

X様:うまくいったことは、受験を意識していなかったときより多少は勉強するようにもなったし、数学に限っては前よりわからないところは減ったりはしてるのかな、とかがありました。
でも、そこが悪かったところと若干繋がるというか。変に「できるかも」みたいに思っているけど実際はできない、みたいなのが多かったというか。気持ち的には「なんやかんやで、何とかなるんじゃないかな」というのが結構あって、実際にはあんまりできてない、ということを重く受け止めている感じではありませんでした。

並木:「入試は何とかなるかな」ぐらいに思っていた、という感じですかね。粕川先生の英語の授業は、その頃はもう受けていましたか。

X様:英語は高1の秋か冬でした。

A講師:粕川先生が「英語が始まったのが高1の11月」だと言ってました。

並木:ちょっと遅れて英語の授業もスタートしたんですね。英語に関しては、数学と比べるとどうだったんですか。

X様:英語も、高2までは数学と同じ感じでした。塾やテストがあるから一応やっとく、みたいな感じでした。

並木:定期テストは何とか乗り越えてた感じですか。

X様:定期テストは「この長文が出る」とかは言われるから、そこの部分を究進塾の授業でやってもらって何とかする、という感じでした。

並木:高3になると模試も始まったはずですが、3科目(数学・英語・化学)についてはどうでしたか。

X様:模試は、結果をちゃんと受け止めるという感じでもなくて、結果を見ても「そんなにできてないな」ぐらいのことを思っても、それ以降はあんまり気にしてない、みたいな感じでした。結果の印象としては「数学だけちょっと出来が良かったな」ぐらいで、他があんまり良くなくて。「数学>英語>化学」の順番で、成績の良さが並んでいた感じでした。

並木:そうでしたか。ちなみに化学は、現役の時には東進の授業が中心だったと思うんですけど、それは学校の定期テストや範囲と全然違うところをやっていたんですか。

X様:そうですね。学校の定期テストは完全についていけてなくて、ほとんど赤点で、平常点でギリギリ免れているような成績のもらい方で何とかやっていた状態でした。多分「やっている範囲が何なのか」とかもあまりわかってなかったような、そのぐらいでした。有機化学と無機化学があるとかいうのも知らなかったですし。

並木:化学に関して言うと、中3や高1まではほとんどやっていなかったわけですね。それで高2から「やばい」と思って、東進に通い出したんでしたっけ。

X様:高3の4月ぐらいからです。

並木:そこから頑張ろうとは思ったけど、そこからだと学校の授業内容は結構もう進んでるし、言ってみればその時の“借金”もありつつ、東進ではまた学校と違う範囲を追いかける、みたいな状況ですか。

X様:はい。化学については、最初から何もわからない状態で進んでいたのが、学校の授業の方でした。それに追いつこうと思って東進をやるつもりだったんですが、そんなにうまくはいかずに、追いつけずにいました。

並木:それは何故だったんでしょうか。映像授業が合っていなかったのか、それとも違う範囲の2つを進めていくところに無理があったのか。

X様:2つ進めるのが厳しいというのも、最初の高3のときに一番実感しました。浪人してから「高3のときにああしていればな」とか思ったりもしましたが、結局、過去は過去で学校のやる事があったから、なんやかんやで厳しかったんじゃないかなと思います。そして、授業のやり方自体も合わなかったのかなと思います。僕も今年、化学の要領がつかめたのが、やっぱり2周目以降だから。

並木:2周目に入ってからね。

X様:そうです。多分「わからない段階をとりあえず耐える」っていうのができなかったというか。わからないから、わかるまで長く一箇所に留まっちゃう感じでやってしまっていたので、一向に進まずに、って感じで。

A講師:並木先生との化学の授業の進め方は、「2回繰り返す」というやり方だったんですか。

並木:今年はそうです。2周はできましたよね。

X様:そうですね。

A講師:前半は、とりあえずパーっと全部の単元をやって、その後に復習、みたいな形ですか。それが、2周目でよかったってことなんですね。

並木:はい。「やっぱり2周やらないと絶対定着しないよ」と言っていましたから。東進の場合は、自分でペースを決められるんですか。

X様:一応、管理者みたいな人がいるので、その人と相談しつつ、自分でも「このぐらいできる」というのを提案しつつやる、という感じでした。でもやっぱり言った予定通りにはいかないっていうか、あんまりうまくいかなかった印象がすごく強く残ってはいます。

 

🔵一浪を決めた理由

並木:高3のとき、薬学部での合格もありましたが、そこで浪人を決意されましたね。そのときはどんな心境で決定をされたんですか。

X様:唯一受かったところが、事前に「薬剤師の国家試験の合格率が低い」「留年率が高い」などの情報を見ていた大学でした。やっぱりさすがに環境選びが大事だとは思っていたので、その面でも、ここだけしか受からなかったらそこには進学しないで浪人しよう、というのは事前に決めていました。他の学校は全部落ちちゃった、となったときは、ちょっとショックではあったけど、しょうがないかと思ったというか、もう切り替えようとしました。

並木:切り替えはすんなりできましたか。

X様:そうですね。去年のこの時期(3月上旬頃)には多分。

並木:もう決めてましたもんね。

 

🔵浪人生活で苦しかったこと

並木:次の質問です。一浪の生活を振り返って、大変だったことはどんなところですか。

X様:一番苦労したのは、やっぱり生活習慣です。絶対に狂いがちというか。今までの、学校に行ってた時の決められたスケジュールってなんかすごかったんだなと思ったぐらい、何もないとなると結構自制が難しいなと感じます。

並木:朝起きられないとか。

X様:そうですね。

並木:そこは皆さん苦労しますよね。そこに関して、工夫した点はありますか。どうやって乗り越えたんでしょうか。

X様:僕の場合、直して戻っての繰り返しというか、直ってる時期もあるけど、だんだんだれてきちゃうという繰り返しでした。なので、直ってるときが一番ベストだから、なるべくそれを維持しようとしました。完璧にうまく直ったとは言えないんですけど、徐々に改善したという感じだったとは思います。

並木:現役のときと違って意識したことはありましたか。

X様:現役のときは、バランスが悪かった。受ける3科の実力のバランスが悪すぎたから、なるべく均一になるようにしたいというのが、最初に思ってたことです。実力面に関しては、そこでなるべく均一にして、例えば「英語が悪かったとしたら、数学でカバーしよう」などの極端な発想にならないように、全部ちゃんといい点取って、合格点を狙えるようにしたかった。そうなるにも、結構時間がかかってしまいました。自分でも一番伸びたなと思ったのは秋以降で、そこで結構うまく均一になったなとは思っています。

並木:バランスを整えるというのは、勉強時間のバランスを整えるというところでしょうか。

X様:勉強のバランスについては、勉強時間自体は、英語は大体同じぐらいで、春夏あたりはちょっと数学が化学より多くなりました。秋以降、化学の2周目が終わるまでは、化学が一番時間数が多かったです。その頃は「数学があんまりできてないかも」と思うぐらい、化学に傾いてしまって。ただ、それで秋冬辺りには、大体同じぐらいの実力になったんじゃないかなとは思います。

並木:化学は一番苦手というか、ゼロベースでしたからね。時間をかけないといけなかったですもんね。

X様:そうですね。

並木:現役のときと比べて、学習面でプラスの変化っていうのはありました?

X様:プラスの変化は、1人で環境も選びやすく、いらない情報が入ってきにくく、変な周りのプレッシャーとかを感じにくいという点です。やっぱり高校にいるときは、みんなが受験モードになってしまうと「居心地悪いな」とストレスになったりしていたのですが、浪人して1人になってから、割とそういう面でのストレスはなるべく控えめという感じにはなっていたとは思います。

並木:なるほど。むしろ現役がいない方が集中できたし、ストレスも少なかったってことですよね。

 

🔵スランプからの復活について

並木:夏場に1回、スランプというか、お休みした時期がありましたけど、そこからまた整えてちゃんと復活できたのはすごいなと思います。あのとき何故スランプになったのか、そして、どうやって乗り越えたのですか。

X様:確か、8月終わり頃の話だと思います。まず大前提として「絶対に1浪目で受験を終わらせないといけない」というのがありました。絶対にやり直さないといけないというのがあったから、ちょっと休んだとき、僕が僕の中で一番いいかなと思ったのが「下手にちょっと勉強に触れたりするよりは、気持ちを元に戻すのに全力を出す」というか、リフレッシュすることに全力を尽くすというのが、多分10日とか、1~2週間の間の僕の目標という感じでした。それでその後も「きついな」とか「やだな」とか言う時期もあったんですけど、普通にやり直せるぐらいにはなったから良かったと思います。

並木:「ちょっとここは休まないといけない」というふうに、自分で気づいたということですよね。その判断が今考えれば絶妙でしたよね。実際、リフレッシュしたらまた、いい感じに戻ってましたもんね。

A講師:その原因は何だったのかわかりますか。体調不良だったのか、何か出来事があったのか。それが離れたことでリフレッシュできたということは、結果的に良かったわけだから、もうそこを突っ込まなくてもいいのですが、何だったんでしょうか。

X様:体調というよりは、どちらかというとメンタルとか気持ちの方です。「何かずーっと落ち込むんだけど」みたいな状態が続いてしまったから。

A講師:勉強がうまくいかなかったのとは関係なく、メンタルがよくなかったんですか。

X様:そうですね。多分浪人生とか全般におけるのかなと思うんですけど、若干負の感情がずっと常にあるというか。「終わらせなければ」とかがあるので。それがちょっと、変に積み重なりすぎちゃったのかなとは思います。

並木:プレッシャーがね。

A講師:「これ」という理由よりは、積み重なったのが夏ぐらいに溜まって飽和しちゃった感じなんですかね。でも本当、よくそれを自分で判断できましたね。

 

🔵究進塾の良かったところ

並木:結果的には3年半の間、究進塾に通ってくれましたが、どういうところが自分に合っていたと思いますか。

X様:1つは、個別だったというところです。集団だと空気感が合わないというのもあって、元々「個別がいいな」と思っていたというのもあります。結構昔のことなので細かくは覚えていないんですが、中学受験の時とかに集団授業の塾に行っていて、内容がわからなくなった途端に、そこから後の時間が暇というか・・・ちょっともったいない時間を過ごしてしまって。

並木:集団授業を聞いてると、ですか?

X様:そうです。わからなくなった途端、ついて行けなくなった途端に、ぼーっとするだけになっちゃったりしちゃって、そういう面でも集団授業は合っていなくて。あとは、塾に入ろうとした時の勉強のレベルが、「多分集団じゃ絶対についていけるような感じではないんだろうな」というのは、ずっと思っていたから。だったら、ペースを合わせてくれるような、個別の方がいいかなというのがあって。

並木:そうでしたか。塾は、お母様が探してくれたんですよね。だけど「個別がいい」ということは伝えていたというか。

X様:そうです。

 

🔵集団授業の塾と中学受験について

並木:ちなみに直接関係ない質問ですが、中学受験のときは、どこに通っていたんですか。大手の塾ですか?

X様:SAPIXです。

並木:本筋と逸れますが、SAPIXは、今なんか特にもっとですけど当時も一番、エリート塾というか、一番大変な塾だったと思うんですけど。αクラスでしたっけ。

X様:あったと思います。

並木:そういう一番上のクラスに行くことが名誉みたいな、そういう環境なんです。

A講師:1クラス何人ぐらいなんですか。

X様:10〜20ぐらいです。

並木:しょっちゅう入れ替えがあるんですよね。

X様:月1で入れ替えがありました。

A講師:進級テストみたいなものがあるんですね。

X様:ありました。

並木:そのときは、上位にいたんですか。

X様:そのときもあんまりよくなくて。ただ、大学受験とかも終えて今思い返すと、多分中学受験の時が一番、塾の先生とかも厳しかったなと思います。

並木:そうですか。

X様:すごい厳しくて、できないとめっちゃ怒られたり。

A講師:怒られるんだ。

並木:へえ。

X様:ただ、当時も中学受験の直前に伸びたっていう感じだったので。

並木:そうですか。今、SAPIXって「小3から入らないと入れない」とか言われてて。当時は小4ですか。

X様:小4です。

並木:でも、一番最初から入ったってことですよね。
X様:多分そういうことだったと思います。

並木:気づいたらもう入塾していた感じですか?

X様:当時はあまり意識していなくて、「テストを受けなさい」みたいな感じで、親から言われて。それが多分入塾テストだったと思うんですけど。多分、日能研とかも受けてて、どういう経緯かはわからないんですがSAPIXに通って。自分の中で、その辺りの時系列がごちゃごちゃになってるんですけど、多分6年生ぐらいから、ちゃんと中学受験勉強をやってたのかなっていう感じです。

並木:4年生ではないでしょうか。SAPIXは当時も「4年生からガンガンやらないとついていけない」みたいな感じだったと思うので。今はもう3年生からとか言われていて、すごくハードな塾です。

X様:途中から、日曜日に行かないといけなくなるんです。

並木:毎週テストみたいな?それとも授業で?

X様:授業です。巣鴨校でやってないものがあって、王子まで行っていました。

並木:ちなみに、暁星中学は第1志望だったんですか。

X様:3です。あれ、第2志望だったかな。

並木:第2志望?第1はちなみにどこだったんですか。

X様:麻布中学です。

並木:なるほど。中学受験に受かって暁星に入ってからは、やっぱりちょっと燃え尽きた感じはありましたか。それとも入学後もまたずっと塾に行ってたんですか。

X様:中学受験のときも結構ギリギリでの入学だったので、すごいできてたというわけでもなく、ギリギリやって、ギリギリ受かって入りました。そしたら気が緩んで、ずっと遊んでて。中1と中2は成績に関わらず上がれるんですよ。でも、中3は高校に行けるかどうかの点数の基準があって、そのときに初めて、一瞬だけ塾に行っていました。

並木:「ちょっとやばいかな」ということで通い始めたんですね。では、中3からまたちょっと塾に行きだしたような感じなんですね。

X様:そうですね。それでコロナになって辞めて、高1でそのまんま過ごしていたら「単位がやばい」ということになって、究進塾に来たという感じです。

A講師:コロナの前だったんですね。

 

🔵究進塾で印象に残っているできごと

並木:究進塾の先生からもらったアドバイスや言葉の中で、何か印象に残ってるものはありますか。

X様:一番覚えているのは、粕川先生に言われた「淡々と平常心でやる」というのが、僕のやり方には一番合ってたのかなと。

並木:それは入試当日の心得みたいなものですか。それとも普段の勉強についてですか。

X様:受験勉強が始まってからの、普段の勉強です。

A講師:淡々と、というのはどういうニュアンスでしょうか。

X様:あんまり一喜一憂せず、みたいな感じの。

並木:なるほど。

X様:僕もあんまり、熱心にというか、めっちゃ一喜一憂するタイプでもなかったから、合っていたのかなっていう。

並木:そのアドバイスが一番しっくりきたという感じだったんですね。

 

🔵部活動について

並木:競技かるた部に入っていたとのことでしたが、中学に入ってすぐ、競技かるたに行ったんでしたっけ。

X様:中1です。

並木:中1から入って、結構な期間、高1か高2ぐらいまでやってたんですよね。

X様:高2の終わりまでやっていました。

並木:高2までやってたんですか。だから、そういうので得たものが、やっぱりあるんですかね。競技かるたって、競技だから、負けず嫌いじゃないとなかなかやってられないようなところがあるかなと思ったんですけど、意外にそういう一面もあるんでしょうか。

X様:あるにはあるというか。元々高3の夏までやる予定で。続けた方が良かったのか、やめてよかったのかとか、結果的に何がよかったのかはわからないんですけど、最終的には今の、僕が辞めるという選択でもよかったのかなっていうのがあって。たまに「続けても良かったんじゃないかな」って思うこともあるんですけど。今はどうかわかりませんが、僕の学校はたぶん強豪で、優勝をちゃんと狙うような学校で、過去の実績が凄すぎたから「やっぱり優勝しないと駄目だよね」みたいな空気感もあったから。
そういうのもあって、僕は半分「好き」でやってて半分「使命感」でやってたというか、なんかちょっとそこも・・・。まあでも、それはそれで良かったんですけど。

並木:今振り返ると 、その競技かるた部のおかげで培ったものもありますか。ある種、勉強よりも一時期は一生懸命やってたわけですよね。客観的に見たら、集中力とか記憶力とか、何か培われたものはあると思いますか。

X様:部活の友達と、試合後とか帰り道とかに「ここが駄目だった」みたいな反省点をめっちゃ考えたり、ずっと話し続けたりとかを結構ちゃんとやってたというか。ちょっとかっこつけすぎた言い方をすると、ちゃんと論理的にやってたというか、ちゃんと筋立ててやるっていうのをやってたから、「ここが駄目だったな」「次はこうしよう」とかは、割と思いつきやすいのかなというのがありました。

並木:打たれ強くはなるのかなという気がするんですけど。一生懸命やって臨んで負けたりすることもあるわけじゃないすか。

X様:ありますね。

並木:そういうときに「落ち込むけど、そんなに長く引きずらない」みたいなのも、もしかしたらそういうところで鍛えられたのかなと思うんですけど、どうですか。

X様:もしかしたら、それもあるかもしれません。「浪人する」と決めたときに、すぐパッと切り替えられたのも、そういうものがあるかもしれません。結構落ち込むタイプではあったんですけど、やっぱりかるたって1日に何試合もするから、1試合目をなるべく引きずらないようにしたりとか、その1試合以内でのミスを後半に引きずらないようにとか、切り替えが大事ではあるので。そういう面では「今は切り替えた方がいいところだ」というような何かは、僕の中ではあったりすると思います。

並木:今回も、前期試験で一時期、不合格が出たところから巻き返した感じがあったので。そこまで「逆転劇」みたいな感じの合格の仕方をするのが、個別に来てる子では珍しくて、究進塾でも珍しいパターンなので。だからそういうのは、競技かるたで培ったものなのか、競技かるたを選んだ“負けず嫌い”的な部分なのか、何かあるのかなっていうのは、ちょっと気になったところではあったんですよね。

X様:あるかも知れないです。前期が、割と手応えは悪くなくて。

A講師:明治薬科の?

X様:はい。後期は、ほぼ執念みたいな感じで受けに行って。後期も実際、体感は全然悪くなくて。これで落ちたらちょっと「まぁしょうがないか」ぐらいの、何も後悔なくって感じの受験結果で。そしたら受かってたから、よかったです。

A講師:そう。嬉しいよね。

 

🔵数学に関する入試の感触

A講師:ちょっと専門的な話なんですが、数学に関して、今後の参考に個人的に聞きたいことがあります。
明治薬科の前期・後期の、傾向はあまり変わらないと思いますが、全体を通して、数学に関してはどうだったんでしょうか。例えば、相性が良かったところとか、全然駄目だったところとか。合格か不合格かに関係なく。

X様:詳しく覚えていて。順番に行くと、武蔵野大学の試験は、数学はちゃんと嵌まったなというか。過去問で2年分のデータだったから、信憑性は薄いですが。相加相乗がなんやかんやで出たから。三角関数関連のやつだったんですが、最小値か最大値かで詰まっちゃって。「そういえば相加相乗ってあったよね」と思ってやったら、合ってきたっていうのもあって。

A講師:「これか!」みたいな。

X様:そうです。多分60分で時間も足りないし、捨てる問題というか「多分これ、解くべき問題じゃないな」っていうのも判断して。空欄が1個しかないような、微積の最後の面積の問題とかはもう飛ばして、次のベクトルに行ったりとかができました。

A講師:「計画通り」ができたんだね。じゃあ武蔵野は、もちろん他の科目もできたから受かったんだろうけど、数学は手応えを感じていたんですね。あとは、北里大学はどうでしょうか。 覚えてる範囲で大丈夫です。

X様:北里は、僕は結構「できたな」と思った方なんですけど。確率も多分できました。丸付けをしていないので、正確にはわからないんですけど、数学や他の科目も手ごたえがありました。「北里は、もしかしたら受かるんでもいいんじゃないかな」ぐらいの体感でした。

A講師:他の科目もまあまあ悪くはなかったですもんね。だから余計ちょっとショックでしたね。で、その後の、明治薬科の前期はどうでしょうか。

X様:明治薬科の前期は、結構ありがちな問題を落としてしまったっていうのと、公式というか、解き方を覚え間違えちゃってて。ちょっと自信はあったけど、あんまり得意じゃない系の問題を引いちゃったな、というのがありましたね。

A講師:まあでも、それを解いてる最中に、それが客観的にわかったら、それはすごい伸びてる証拠なんですよね。でも、後期に受かった要因は?聞くところによると、化学の山がばっちり当たったとか。それもあったんでしょうか。

X様:化学が150点満点で、やっぱり化学ができたなって感触があって。結果受かってるから結構取れてるんじゃないかなとは思うんですけど。

並木:化学は150で他は?

X様:100、100です。

並木:あっ、そうでしたね。

A講師:で、化学がめっちゃ当たったんでしょうね。

並木:そうですよね。

A講師:明治薬科の前期は、ちょっと数学に関しては「あちゃー」と思ったけど、後期は?

X様:後期は、結構できたっていう感じでした。

A講師:数学もまあまあ?じゃあそれも、化学の出来を、数学が足を引っ張ることはなかったんですか。

X様:無いと思います。

A講師:化学の山がばっちり当たっても、数学を全然落としていたらちょっとやばかったかもしれないけれど、数学が前期よりはできたってことですね。

X様:結構、問題もあたりだったり。

A講師:そうそう、そうなんです。彼は相性があるので。外れの問題に当たっちゃうと違う方にバーっていっちゃって、当たったときはズバッていけるんですよ。それがすごく心配で、相性が良い問題が出ればいいなとお祈りをしていました。じゃあ数学もまあまあだったんですね。それはよかったですね。あと、昭和薬科は?

X様:昭和薬科は、ちょっと「マジか」と思ったことがあって。問1、2、3とあって、1が小問集合で、2、3が普通の問題なんですけど、多分今年は問1が難しくなっているはずなんですよ。で、2、3を先にやって。1は本当に、大問1個のうちの、解答番号とかすらないような、本当にちょっとの解答欄の問題しか答えられてなくて。
「もしかしたら落ちてるかもな」と思って合格発表を見たら、何か受験生宛のリンクがあって、押したら「大問1の7問のうち2問が問題が間違ってたから、みんな〇です」ってなってて。

A講師:えっ、そんなことになったんだ!昭和薬科の第2、第3の手ごたえは?

X様:多分。さすがにできてるかなって感じです。

A講師:集合問題が難しくて、しょうがないから第2、第3をやったんですね。それがまあまあできてて、で、大問1にそういうアクシデントがあったから、多分その第2、第3の出来が活きてると思うんですよね。
一般的に昭和の問題って大問1が簡単じゃないですか。だから計画としては、大問1を9割ぐらい取って、第2、第3は、X様にとって当たってる問題・・・例えばベクトルの相性がいいのとか、群数列とかが出てくれれば「全然いけるな」と思っていたんですけど。そんなことがあったんだ。

X様:あと、3は記述なんですよ。だから自分が書いたこととか、計算ミスとかしなければいいかな、っていうぐらいで。解き方自体は、多分合っていたと思います。

A講師:一番「やったー!」と思った出来事として、武蔵野は手応えがすごくあったんでしたよね。それって浪人の受験本番の中でも、最初の方でしたよね。

X様:一番最初でした。

A講師:だから、受験に受かる受からないの、いい流れができたのかもしれませんね。で、さっき言った北里と、明治の前期が駄目で、ぐってなったところをまた持ち返したのが、やっぱりすごかったですね。そういうの本当になんか、ドラマティックですごかった。

並木:そうですね。

A講師:参考になりました。だって私は数学をずーっと見てたから、失礼な言い方かもしれませんが、彼の今の実力でどういうふうなふうに解いたのかが、数学の講師としてはすごく興味があったので。もう聞けないですから。あんまりね、会わないだろうから。

X様:あと、星薬科と東京薬科がありました。星薬科が、めっちゃやらかしたなっていうか。漸化式の簡単なやつが出たんですけど、何回もやり直しても、答えが空欄に合わなくて。

A講師:本番中に?

X様:そうですね。なんだろうと思いながら、できるところはやったけどって感じで。ちょっと星は全体的に受け終わった後にちょっとな、やばいかもぐらいの感じでした。ちょっと難しかったです。

A講師:今年は、ってことですよね。他の年だったら結構いけたかもしれない。

X様:過去問だと、あんまり失敗しなかったんですよね。

A講師:星は結構、X様に合ってると思ってましたもんね。たまたま相性が合わなかったというか。その漸化式、どこだったのか、何で当てはまらなかったかが気になりますね。私もこれ、過去問出たらちょっと見てみようと思います。あともう1個何でしたっけ、東京の。

X様:東京薬科です。東京薬科は一番難しかったです。

A講師:もちろん一番難しいでしょうけど、やっぱり数学的にはどうでした?難しいから、完答はまず無理だとは思うけど。

X様:確か、全体で見ると2日目で。

A講師:武蔵野のあとか。

X様:そうですね、一番難しかったし。マークなんですけど、結構空欄多めで出しちゃったから。で、1科目目で。でもできたところはできたかな、という。

A講師:やるだけはやったっていうか「あちゃー、これできたのに」ということはなくて、「難しかったからもう厳しいと思ったけど、やれる力は出したよ」ってことなんですよね。

X様:そうですね。

 

🔵成長と“本当の自分”

A講師:でも並木先生、さっき聞きました?なんかもう「手応えがあった」とか言うの、2年前だったら考えられなかったことなんですよ。
私が一番「あっ!」と思ったすごいことは、最初に来たとき「横に書いてある文字が読めないんだ、僕は馬鹿なんだから全然ダメなんだ」って言ってた人が、参考書で答え合わせをしていて、これはこうだよって言ったら「ああ、後は参考書を見て家でやります」って言ったんですよ。えー!生意気なこと言ってるぞ!と思って(笑)。全然読めないなんて言ってた人が「後は自分で出来ます」って言ったときに、あぁこの人は本当に進歩したなというのは、本当にすごく感じたんですよ。で、もう嬉しかったから、その後すぐ粕川先生に報告しました。
すごく大人になったっていうか、自分のことがちゃんと処理できるようになりました。さっき言ってた、受験生の後輩に向けたアドバイスもそうだし、ちゃんと自分のことがわかってきたんだなと思って。

並木:その、成長を感じる言葉を聞いたというのは、いつの出来事ですか。

A講師:明確に覚えてるのは、浪人の時の、日付まではちょっとわからないですけど、夏ちょっと前です。だから、すごい伸びてたのに1回スランプがきたから、ちょっとびっくりしたんですが。それは置いといて、「あとは自分で出来る」ってその言葉を聞いたときに「なんか…生意気なこと言うじゃん」と思って(笑)。すごい嬉しかったですね。

並木:一番最初は「参考書は自分では読めません」という感じだったんですか。

A講師:来たときは本当に学校でついて行けてなかったので「もう自分は駄目なんだ、全然馬鹿なんだ」って、本人が言ってたから。「そんなことないのにな」と思ったけど、何を言ってももう「無理、無理」って言ってたので。
それこそ最初は結構「そんなことないよ、大丈夫だよ」と言ってたんです。でもそれ自体がもう多分嫌なんだろうなと思ったので、そうするとあんまりそこを言うと逆にパワハラみたいになるし、逆に控えて「違うよ」ともあんまり言わないようにはしていました。粕川先生の教えじゃないですけど、淡々とやるようにはする姿勢は、自分では心がけていました。結果的には伸びていたのですが、不思議ですよね。普通は褒めた方が嬉しいんだろうけど。

並木:そうですね。

A講師:本人が実感できないことをいくら言われてもうるさいだけなのかな、とも思いましたが。でも結果が物語ってるように、すごく伸びました。浪人してからすごく伸びましたね。精神的にストレスもあっただろうし、よく乗り切ったなと思っています。

並木:現役のときは、学校の授業もあり、クラスメイトからの色々な情報もあり、東進もあり、と情報量はむしろ色々多かったと思うので。それに比べると、浪人してからはすごいシンプルにはなりましたよね。

X様:そうですね。

A講師:さっき本人もそう言ってましたね。

並木:ここに来るだけだし、割とやるべきことも見えてるから。

A講師:本当に、それがよかったのかもしれないですね。

並木:かなり良かったんでしょうね、きっと。

A講師:私がX様に言いたいのは、勉強に向いてないって自分で言ってたけど、でもこれからの勉強は全然違うから。多分、今までの2、3年は“発達途上”というか、繭の中にいるみたいな感じで、本当の自分じゃなかったのかもしれませんね。
元々は競技かるたもやっていたし、ちゃんと論理的にも話せるし、馬鹿じゃないし。だけどちょうどこの何年かが、自分でもなんか思うようにいかなかったり、卑下したりしてしまって。全然そんなことはないんだけど、それはそのとき言っても、本人には通じないので。
でもこれから大学生になって勉強とかしだして、仲間とかできたら、もう多分みるみる成長していくと思うから。思い出として取っておくのは大事だけど、これは仮の姿で、ここからが本当のX様の「本来の自分のものが開花するんだ」と思ってほしいなと思います。

並木:そうですね。

A講師:あんまり浪人しない方がいいなと思っています。でも「1浪でカタをつけたいな」と本人も言ってた通りになったから、それはすごいなと思いました。ちょっと本当、泣きそうです。

並木:長く見た生徒さんですもんね。X講師は。

A講師:個別でこんなに持ったのは初めてです。最大でも2年生から2年間受け持つだけだったので。X様のことも高2から見てたと思ってたんですけど、粕川先生に「高1からですよ」って粕川先生に言われて。
でも、よくめげずに付いてきてくれたねと思って。結果オーライで。私も後悔はいっぱいありますよ。「もうちょっとこういうふうにした方がよかったんじゃないか」とか。いっぱいあるけど、でもそれも含めて、私にもいい思い出になったので。
結果的にね、明治薬科に受かったから、大したもんだなと、本当に思いました。

 

🔵薬学部を目指す方へのメッセージと「判断」の大切さ

並木:改めて、難関の薬学部、合格おめでとうございます。この後も薬学部を目指す後輩が毎年いらっしゃいますが、そういう方に向けてメッセージがあればお願いします。

X様:僕自身が、模範的な受験生・浪人生だったかはちょっとわからないですけど。
僕が思ったのが、例えば現役生だった場合、周りにできる人が多かったら、参考書選びとかも周りの空気に流されて、ちょっと背伸びをしちゃったりすると思うんです。塾に行くにしても焦ったりして、あんまり色々なところを見学せず、授業内容のレベルが高すぎる塾に決めちゃったりとか。僕はしたんで。
でもそういうのはやっぱり、ちゃんと自分の実力に合ったものを選ぶべきだし。「考える時間はない」という感じは、当時はするんですけど、高3の4月とか3月とかを思い返すと、意外とそんなに急ぐ感じでもないのかなと思ったりもするので。やることとかを、ちゃんとじっくり考えてやったりすると、後で後悔することは減るのかなと思います。
「ああしておけばよかったな」というのは、結構思いがちというか「あるある」ではあると思うんですけど。

並木:X様の中では「何かレベル設定を間違えたな」というのは、いつ頃のことですか。

X様:高3とかです。受験生になったばかりの4月頃で、主に東進でのことなんですけど。

並木:東進では何科目受けていたんでしたっけ。

X様:メインが化学で、ちょこっと英数、みたいな感じで受けていました。

並木:そうでしたか。じゃあ、それぞれちょっとオーバーワークというか、やることが分散しちゃったような反省があるということでしょうか。

A講師:「共通テストを受けなさい」とすごく言われたらしくて。 それがもう、すごいプレッシャーだったみたいです。

並木:それは東進で言われたんですか?

A講師:私と粕川先生は、暗に「やめなさい」と言っていたんですけど、でもやっぱりそれをあんまり言うとX様が傷ついてしまいますし。だから粕川先生と「全く意味がないから、どうやって共通テストをやめさせようか」って言ってたんです。裏でっていうと言葉が悪いけど、言ってました。それでパッてやめたんですよね。でも高3の時は受けてたましたね。

X様:そうですね。

A講師:浪人になってそれでも「共通テストが、共通テストが」ってすごい気にしていたから。で、ある日、本人がパッと「もう辞める」となったので、それも良かったなと思うんですよね。あれをやってたらやっぱり、とっ散らかっちゃったから。もっと早く辞めさせればよかったと思うんですよ。でもそれは強制的にやめさせるものでもないから。本人が納得しないといけないから。

並木:そうですよね。現役のときは、やっぱり学校は学校で「共通テストは受けさせたい」というのはあると思うんですが、学校と東進の両方からのプレッシャーがあったんですか。それとも東進の方がやっぱりプッシュが強かったんですか。

A講師:私の印象では、学校よりも東進の担当の先生が「受けろ受けろ、って言うから」という印象でした。「いや、受けなくていいと思うよ」と私からいろいろ理屈を言っても、やっぱり本人はもう、東進に行けばそれをバッて言われちゃうから、多分迷ってたんでしょうね。

X様:色々な影響があったかな、というのがあって。東進もそうだし、なんか「受験といったら共通テスト受けるのかなぁ」とか思っていて。あんまり知らなかったから。

並木:受ける理由としては「共通テスト利用も、一応枠あるし」みたいなことでしょうか。

X様:そうですね。あと「学校のクラスの人はみんな共通テストは受けるから」とか。

並木:みんなが受けるから受ける、みたいな感じですね。

X様:やっぱりそういう空気感とかでも、判断を見誤るというか。

A講師:さっき言ってましたね。周りの雰囲気にのまれてしまう、というのはまさにその1つですよね。

並木:確かに。

X様:そういうのは焦ると本当にやりがちだから、ちょっと考えるといいかもっていうのがありますよね。

並木:暁星生はやっぱり、かなり上から目線でいきますもんね。

X様:今年やって、すごい実感しました。「あの同級生たちって、なんかレベル高かったんだな」って。

並木:そうそう。そうなんですよね。だからそこに合わせちゃうとちょっとね。自分を見失ってしまう、っていうところがありますよね。

 

🔵講師から大学生活へ向けてアドバイス

並木:先生から大学に向けて何かアドバイスありますか。

A講師:今までの勉強とは違うから、あんまり心配してないです。薬学部はこれから結構大変な時期に来ると思いますが、それはもう大人なんだから、自分で処理しながら。大学ってあんまり教えてくれないんですよね。やっぱり自分で勉強するしかないから。

並木:そうですね。

A講師:その方が合ってるのかもしれないなと思って。あんまり強制的にやるより。あと、友達も多分できると思います。女子が多いじゃないですか。で、男子って少ないから結果固まるので。男子でうまくやっていくしかないよ。女子のパワーに負けずに。結果的に、良い友達も見つけられると思うし、切磋琢磨しながら頑張ってほしいなと思います。
できると思うよ、X様は。本当に成長したよ?お母さんじゃないけど。でも本当に成長したからそれは自信を持って。やっぱりこの2、3年、特にこの浪人中の時間や苦労は、絶対無駄じゃないと思うから。やり切ったっていう自信を持って欲しいなと思っています。

並木:そうですね。こういういい形で終われるのは、本当に嬉しい限りです。今日は来ていただいて、本当にありがとうございます。

 

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