2022/9/27

大学受験の英語を固めるのにかかる時間は?

とある高校一年生がこれから大学受験に向けて学習を始めようとしているとします。その人はまず最初に何を考えて、どんな行動をするでしょうか?友人など周囲の人に相談して塾や予備校に入ることを検討したり、インターネットやYouTubeの動画を検索して評判の良い問題集や参考書を購入することから始める人が多いのではないかと思います。すでに何かしらの勉強を始めている方、あるいは何から始めていいのかが分からず一歩が踏み出せていない方も含め、どちらの場合においても学習の初期段階で必ず確認しておくべきことがあります。

「目標としている大学に合格するため、あるいは進学に必要な成績を取るために、具体的に合計で何時間勉強すればいいかを大まかにでも知っているでしょうか?合計何冊の問題集をこなせばいいのか、塾の授業はどれくらい受講すれば自分に必要な学力が身に付くのか目安は把握できているでしょうか?」

受験までに必要な学習時間や学習期間が分かっているかどうかは非常に大切なことです。人によって現在地点や最終目標は異なりますが、目標達成のための学習ロードマップを立てて、自分にとって適切な問題集や参考書を洗い出し、それらに投下する時間や量を具体的に書き出してみることが重要になってきます。

しかしながら、先の質問に対して多くの方が、「2、3冊くらい問題集を解けばある程度学力は上がるだろう」「高校2年生の秋辺りから塾に通えば何とかなるはずだ」「半年間全力で頑張れば偏差値を10上げることもおそらく可能だ」というような漠然としたイメージしかできていません。例えば英語に関して、高校レベルの英単語をおおよそ暗記するためには何ヶ月必要か、文法面ではMARCH過去問で合格点を取るためには何冊の文法問題集を何周解けばいいのか、長文読解のテキストはいつからどの程度のペースで週何時間進めるのが適切か、それぞれ1ヶ月の学習量や勉強時間は何時間程度が想定できるでしょうか?

具体的なイメージが湧いてこないという方に向けて、一般的に高校英語を基礎〜標準レベルまで完了させるために必要な学習時間を書き出してみたいと思います。どのような生徒を想定しているのか分からないとイメージが難しいかと思いますので、いくつか前提条件を設定したいと思います。

●現在高校1年生、あるいは2年生で、受験まで最低1年以上準備期間がある
●英語はあまり得意ではなく、高校基礎レベルの内容から学習したい
●日東駒専レベルの過去問で合格点を取ることを目標としている(基礎〜標準レベルの学力)
(なお今回の記事ではリーディングに焦点を当てているため、共通テストのリスニングや、英検などの資格試験に向けたリーディング以外の4技能の勉強に関しては前提条件から外させていただきます。)

英語学習(リーディング)を主要分野ごとに分けると、単語・イディオム、文法・語法、英文解釈、長文読解に4項目になります(リスニングなどの他の4技能は除きます)。それぞれの学習にかかる時間を整理していきましょう。

【① 単語・イディオム】
一部の難関大学を除き、大学入試で必要とされている単語数は4000~6000語程度と言われています。中学レベル(合計2000語弱)の単語が身に付いている場合、大学受験用の標準的な単語帳(2000語程度収録)を一冊完了させると受験レベルに到達することになります。単語の学習法に関しては短期間で大量のインプットをして定着させることが最も重要で、だらだらと1年以上かけて一冊の単語帳に取り組むのは避けるべきです。文法や読解の学習をよりスムーズに進めるためにも、英語学習の序盤で単語を固める必要があります。

では具体的な量やペースを考えていきましょう。1週間で200語の暗記を基本とすると、単純計算で3ヶ月(12週間)で2400語の学習を進めることができます。無理のあるペースだと感じる人も多いかもしれませんが、「短期間で大量のインプットを繰り返し行う」ことが単語暗記の肝です。定着度というのは同じ単語を見たり触れたりした回数で変わってきますので、数回見たら覚えられるという発想を捨てて、回数を増やすことに注力しましょう。

大事なのは1週間で200語を暗記する際に、毎日200個の単語全てに目を通すことです。日割りで1日30語ずつ進めるというような方法では、同じ単語を見る回数は増えませんし、月曜日に見た単語は日曜日にはほとんど全て忘れてしまっているはずです。

かかる時間を考えると、初めて見る単語の場合は対訳や例文を確認するのに15秒程度かかりますから、200語目を通すとなると1単語15秒×200語=50分かかることになります。2回目以降は1単語3秒程度を目安として(じっくり見たら暗記できる訳ではありません)、1単語3秒×200語=10分です。毎日何周も取り組むことを前提とすると、例えば1週間の勉強時間は次のようになります。朝昼晩と時間間隔を空けて学習するとより効果的です。

月曜日:50分(1周目)+10分(2周目)
火曜日:10分(3周目)+10分(4周目)+10分(5周目)
水曜日:10分(6周目)+10分(7周目)+10分(8周目)
木曜日:10分(9周目)+10分(10周目)+10分(11周目)
土曜日:10分(12周目)+10分(13周目)+10分(14周目)
日曜日:10分(15周目)+10分(16周目)+10分(17周目)

おおよそ1日30分程度の学習でも、1週間で200単語の英単語を17周することができます。当然次の200単語を暗記する際には、その前の週に暗記した単語の復習も必要になってきますから、1日の平均学習時間は30分以上に増えますし、単語帳の中盤に差し掛かると毎日1時間から2時間程度の学習が必要になってきます。ただ、学習を進めていくと復習する必要がない程度に暗記できている単語も出てきますから、苦手な単語だけを復習するとなると、1日1時間程度の学習量で十分になってくることがほとんどです。やや多めに見積もって、一日当たり1.5時間を3ヶ月継続して単語帳一冊を暗記する時間を計算するとこちらの数字が出てきます。

1日平均1.5時間×90日(3カ月)=135時間

毎日1.5時間と聞くと負担に感じる人が多いとは思いますが、短期間で集中的に学習するというのが単語学習の重要なポイントですので、3カ月135時間で単語帳一冊を完了させることが一つの目安になってきます。1年以上の長期間に渡って単語学習を進める人の多くが、「そもそも毎日はやっていない」「1週間で暗記する量を決めていない」というようにいつまでに何をやるかを決めていないために、結果的に長引いてしまっているだけとなってしまっていることがほとんどです。

イディオムの学習も単語の暗記とやり方は全く変わりません。分量としては、高校で学ぶ基礎〜標準レベルのイディオムの数はおよそ300個程度になります。学校で配布される『ネクステージ』のような網羅系の問題集に収録されているイディオムの章を活用する人も多いですし、『英熟語ターゲット1000』のような熟語帳を別途購入して学習する人もいますが、基礎〜標準レベルを目指すという観点ではどちらでも問題ありません。単語学習と同様にある程度の量を毎日、毎週こなしていくことが重要です。

学習にかかる期間ですが、週60個程度を目安とすると、5週間で暗記が完了することになります。今週は1~60まで、来週は1~120までというように、その前の週の復習を継続しながら新たなイディオムの暗記も並行して取り組んでいきます。単語同様にイディオムも初見のものは例文の確認なども含めて一つ当たり15秒のペースで進めると、60個一通り目を通すのに15分(15秒×60個=600秒=15分)かかります。復習は一つ当たり3秒とすると復習は3分(3秒×60個=180秒=3分)で完了し、1日で数周復習することを前提とすると、毎日最低10分程度は取り組む必要があります。取り組むべきイディオムの数は毎週増えていきますから、5週間の間は1日平均30分程度時間を割いて短期間で暗記を完了させるべきでしょう。次のような学習時間が目安となります。

1日30分×35日(5週間)=1050分=17.5時間

単語学習は3ヶ月(135時間)、イディオム学習は5週間(17.5時間)という数字になりました。これまで長期間に渡って単語やイディオムに取り組んできたという人にとっては意外な数字だったかもしれません。学校での学習(小テストなど)に合わせて細切れに暗記をするのではなく、英語学習の初期段階で集中的に暗記に時間を投下することで、英文解釈や長文読解の演習に早期に取り組むことができますし、それらの学習自体もより効果的なものになってくるでしょう。

【② 文法・語法】
文法や語法の知識はもちろん文法問題を解くためのものでもありますし、長文を正確に読むための基本ルールを学ぶためのものでもあります。単語や文法がある程度身に付いてから、英文解釈や長文読解に入るというのが適切でしょう。文法に関しては多くの教材が販売されていますし、学校で配られるものも様々だとは思いますが、基礎〜標準レベルで英語が苦手な人にとっても分かりやすい教材として『関正生の英文法ポラリス①標準編』と『総合英語Evergreen』の2冊を取り上げてみましょう。

『英文法ポラリス①』は皆さんがイメージされるような4択や並び替えなどの文法問題集で、『Evergreen』は例文挙げながら文法事項を解説してくれる辞書的に使用する参考書になります。『英文法ポラリス①』は合計350問程度と問題数自体はさほど多くないですが、基礎的な文法や語法の多くがカバーされており、解説の丁寧さも考慮すると1冊目に取り組むものとしては適切な内容になっています。

私が個別指導でこちらのテキストを使用して授業をする場合は週1単元のペースで解説と演習を行なっていきます。収録されている単元は20個程度ですから、20週(5ヶ月)で一周することになります。単元によって内容が重いものもありますし、苦手単元に関しては再度取り上げることもありますので、余裕を持って計画を立てると半年間で文法の基礎が仕上がるというイメージです。

自学学習に関しては単語やイディオムと違い、文法は毎日欠かさず取り組んで暗記をする必要がある訳ではありません。その週習った内容を週末にまとめて復習するという形でも問題ないですし、週3回程度小分けにして復習しても大丈夫です。『ポラリス英文法①』は1単元あたり20問程度となっておりますが、それでは演習量が少ないと感じるケースも多いか思います。その場合は学校で配布されている『ネクステージ』のような問題集を併せて使用して演習量を確保しましょう。

具体的な学習時間に関しては、単元の内容を定着させるために、「1単元あたり合計50問解く」という前提で時間を計算してみましょう。解く時間は1問当たり30秒×50問=1500秒=25分となります。解説を読む時間や、苦手な単元を『Evergreen』で自分なりに調べる時間も必要ですから、それにプラス1時間程度はかかってしまうことがほとんどだと思います。問題を解く時間と、解説を読み単元の理解を深める時間を合わせると約1.5時間となります。その週に授業で習った単元だけではなく、先週習った別の単元も復習するようにすると定着がスムーズになるかと思いますので、1.5時間×2単元=3時間というのが1週間での文法学習量になります。また、1ヶ月前に学習した文法事項は忘れてしまってる可能性が高いですから、毎月その月に学習した単元を総復習する時間を5時間程度は設けるべきでしょう。

週3時間×6ヶ月(約25週)+月5時間×6ヶ月=105時間

この105時間という数字が、基礎的な文法を一定程度身に付けるために必要な時間になります。これまでは文法に限ったお話でしたが、入試では文法と同じ程度語法の知識が問われます。『ネクステージ』や『vintage』といった網羅系の文法問題集をお持ちの方はご存知かとは思いますが、そのような問題集には文法が少なくとも文法が300問程度、語法も300程度収録されていることがほとんどです。標準的な内容を網羅するために必要な問題数は文法と語法で差はありません。文法と比較すると語法の重要度はやや下がるものの、両方とも入試標準レベルの知識を習得するためには、語法の学習にも100時間程度時間を割くべきでしょう。文法と語法を合わせて、200時間程度の量を確保してようやく受験の下地ができるとイメージしていただければと思います。

ただ、『ポラリス英文法①』や『ネクステージ』などはあくまで単元別の問題集ですので、より入試形式に近いランダム系の問題集や、実際に自分が受ける大学の過去問演習も入試直前期には必要になってきます。例えばランダム系問題集で有名なものとしては『英文法ファイナル標準編』がありますが、こちらは50問1セットとして合計10セットの文法・語法問題が収録されています。こちらも学習時間を計算すると、解く時間は1問当たり30秒×50問=1500秒=25分となり、解説を読む時間も同様にかかると考えると、50問1セットで1時間程度はかかることになります。合計10セットありますから、毎週1セットずつ演習するとなると10週間(約2ヶ月半)必要です。単元別の学習に目処が立った後、さらに2ヶ月程度確保することで、基礎〜標準レベルの入試に耐えられるだけの文法が身に付くと言えます。

単元別学習6ヶ月+ランダム系文法演習2ヶ月半=8ヶ月半(合計215時間)

これに過去問演習を加えると、1年近い期間が必要になってくると考えるのが妥当でしょう。他科目に余裕がある場合は短期集中的に取り組むことで成果を上げることも可能かもしれませんが、多くの場合はそれが難しいというのが実際のところですので、文法学習にはある程度期間が必要なものと考えて準備を進めることが大切です。

【③ 英文解釈】
単語や文法に目処が立った段階で、長文読解の前段として取り組むのが英文解釈と呼ばれるものです。長文読解では一般的に500語ほどのある程度長さのある文章を読み解く必要がありますが、設問が解ける解けない以前の問題として、文章の内容そのものがあまり理解できなかったという経験がある人もいるのではないでしょうか。

その原因としては、単語や文法知識の不足から来るものももちろんありますが、それ以上にSVOCなどの文型、つまり文構造が理解できていない把握できないことケースが非常に多いです。そもそも一文一文が正確に読めていないのであれば、それが30行になっても50行になっても内容は理解できないですし、文章の量が増えれば増えるほどむしろ全体の理解度は下がっていってしまいます。

それを克服するために、長文ではなく短文を正確に理解することから始めるというのが英文解釈です。1~3文程度の短い英文の文構造を丁寧にそして正確に分解し、分解した通りの論理で英文を和訳していきます。英文解釈は英文を和訳する必要がありますので、ある程度単語や文法が身に付いている前提にはなりますが、大事なのは文型や語法、句や節といった文構造にしっかりと目を向けることです。

新たに出版される英文解釈本が最近増えてきていますが、標準レベルの問題集として『英文熟考(上)』を取り上げたいと思います。高校基礎文法が全く身に付いていない場合だとやや取り組むのは難しいですが、これまでに紹介した単語帳や文法問題集をある程度こなしてきた人であればおすすめできるものになっています。

収録されている問題数は合計70問で、文構造の把握において苦戦するポイントや難解な文の典型的なパターンを網羅しながら、問題としては基礎〜標準レベルものが揃っているという内容になっています。上下巻の二冊構成ではありますが、上巻だけでも十分な演習量になっていますし、この一冊でおおよそMARCHレベルまで到達できるというイメージを持っていただいて問題ありません。ただ、文法と比較しても独学が難しいというのが英文解釈の特徴ではありますので、塾などで丁寧に指導してもらうことをおすすめしています。

私が授業で扱う場合ですが、一回あたり3~5問程度が目安になります(解説は深掘りし始めるとキリがないという面もあり、一問の解説に授業一回かかってしまうというケースも塾や講師によってはあります)。70問全てを扱うとなると、およそ20回分の授業(20週)が必要になってきます。生徒のレベルによっては全問扱わない場合もありますが、目安として20週 (5ヶ月)を想定しておいた方が良いでしょう。英文解釈は文法学習と並行して進めることも多いですが、文法と解釈を両方完成させるには1年程度かかると考えるのが妥当です。

英文解釈の授業を受けていた場合の復習にかける時間ですが、授業で扱った3~5問程度を1週間の間で復習する形になりますので、解き直しや解説の読み込みなどを考慮すると一問あたり10分×4問=40分となります。授業自体の時間(毎週90分程度)も加えると、40+90分×20週=2600分=約43時間かかる計算になります。問題集を一周しただけでは習得できないという場合もありますので、50時間程度は見積もっておくべきでしょう。

【④ 長文読解】
単語や文法、英文解釈がそれぞれ定着してきたら、最後は長文読解です。ただ、長文読解はその他の分野と比較しても個人差が大きく、一定の演習量をこなせばある程度の能力の向上が保証されるということが明確に言いづらい分野ではあります。標準的な単語や文法を習得していて、かつ文構造の把握にも慣れてきているという前提で、どの程度の量をこなせば基礎〜標準レベルの読解力が身に付くかを考えてみましょう。

長文問題集は大きく2種類のタイプがあり、一つはSVOCなどの文構造の解説が丁寧に記載されていて独学でも学習がしやすいもの、もう一方は読解手法そのものに焦点を当てていて、文章全体の内容や段落ごとの繋がりなど理解しながらいかに設問を解くかに着目したものになります。基本的には前者のタイプの問題集を使用する人が多いとは思いますが(市販されている長文問題集の8割はこちらです)、難関大学を目指している人などは後者のタイプの問題集も併用するとより効果的に学習ができます。

あくまで標準レベルまでの読解力を目標とした場合は、『Solutionシリーズ』や『関正生のThe Rulesシリーズ』のような問題集をおすすめしています。これらのシリーズは文構造を分かりやすく解説している上に、設問を解く上での着眼点にも踏み込んでおり、初学者にも丁寧な構成になっています。いきなり500語上の長文を読むのは難しいという人は『英語長文問題Solution①スタンダードレベル』からスタートしますしょう。合計10題収録されていますが、どの長文も200~300語程度となっていて、初学者でも取り組みやすい分量になっています。問題を解き、各設問に対する解説を読み、一文一文の文構造(SVOCなど)を確認するというところまでが1セットです(これに加えて書籍内では本文の音読も推奨されています)。

問題を解くだけなら20分程度で終わってしまいますが、長文読解の学習は英文解釈の要素も兼ねています。つまり文構造が正しく把握できているかを本文と和訳を照らし合わせながら確認することは重要ですし、筆者は文章全体で結局何を伝えたかったのかなど全体を見渡して内容を理解できているかということも復習するべきです。一文一文の詳細と文章全体や段落ごとのメッセージ、ミクロとマクロの視点両方を使って丁寧に復習するとなると、解く時間と合わせて1題あたり合計1時間程度はかかってしまいます。

毎日解く必要はありませんが、週2題程度は最低でも取り組み、5週間で一冊を完了させましょう。1題1時間×週2回×5週間=10時間となります。まだ語数の多い長文問題集でゆっくり進めたいという人は『Solution②』へ進んでも大丈夫ですし、500語程度の長文にステップアップしたいという人は『関正生のThe Rulesシリーズ』に移行しましょう。

こちらのシリーズは4冊構成ですが、標準レベルまで仕上げる場合は『The Rules英語長文問題集①入試基礎』と『The Rules英語長文問題集②入試標準』の2冊が目安となります。一冊あたり12題ずつ長文が収録されていますので、それぞれ学習時間は1題1時間×週2回×6週間=12時間となります。これで基礎〜標準レベルの長文問題集を計3冊解いたことになり、5週間(1冊目)+6週間(2冊目)+6週間(3冊目)=12週間(3ヶ月)の学習期間が必要です。まだ受験まで時間的な余裕がある人はさらに難易度の高い問題集に手を伸ばすこともできますし、時間がない人はできるだけ早く過去問に取りかかり、過去問演習の中で読解力を高めていくというやり方をおすすめします。

ここまで単語・イディオム、文法・語法、英文解釈、長文読解と一通りの分野の学習時間について触れてきました。高校1年生レベルの学習からスタートして、大学入試における基礎〜標準レベルへ到達にするにはどうすればいいのかというお話でしたが、各分野の学習にかかる合計の時間と期間をもう一度整理してみましょう。

単語:135時間(3ヶ月)
イディオム:17.5時間(5週間)
文法:105時間(6ヶ月)
語法:100時間(6ヶ月)
文法・語法ランダム系問題演習:10時間(2ヶ月半)
英文解釈:50時間(5ヶ月)
長文読解:24時間(3ヶ月)
合計時間:441.5時間(1年半程度)

それぞれの分野の学習時間を合計すると441.5時間になりました。いくつかの分野を並行して進めることも多いとは思いますので、学習期間に関しては単純な足し算はできませんが、合計で1年半程度はかかると考えた方が良いでしょう。基礎的な学習から始めて中堅私大に合格するには合計2000時間ほどの勉強が必要と言われることも多いですので、英語だけで441.5時間という数字は決して決して誇張したものではありません。また、英検などの資格試験対策や共通テスト対策、各大学個別の過去問対策も加えると、必要な学習時間はさらに増えることになります。

闇雲に勉強を進めた結果、受験直前になって間に合わないと気付いたというケースを耳にしたことはないでしょうか。現時点での自分の学力を把握した上で、受験までにどのような学習をするべきなのか、そしてそれにかかる具体的な時間や期間はどの程度なのかをしっかりと理解してから学習を始めましょう。

松本和也

国際基督教大学卒。いわゆる文法から積み上げていくタイプのオーソドックスな指導法で物腰が柔らかで話しやすいのが特徴です。また、授業内容は論理的で、具体的。抽象的なことも言葉をかみ砕いて説明する指導が好評を得ている講師です。

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